コラム

Column

「STP分析」とは?最適なセグメンテーションとポジショニングの方法を解説

STP分析とは?

STP分析とは、自社製品・サービスの市場における立ち位置(ポジション)を分析するための、マーケティングのフレームワークです。

 

分析対象である

  • Segmentation(セグメンテーション):市場(顧客)の細分化

  • Targeting(ターゲティング):細分化した中からどの市場(顧客)を狙うか

  • Positioning(ポジショニング):狙った市場での自社の立ち位置

の3つの頭文字をとって、STP分析と呼ばれています。

 

「3C分析」の競合を分析するためにSTP分析が必要

3C分析とは、「Customer(市場・顧客)」「Competitor(競合)」「Company(自社)」を分析することで、自社の内外両面を分析するためのフレームワークの1つです。

STP分析は、3C分析における「Competitor(競合)」を分析するためのフレームワークです。

3C分析について詳しくは、以下の記事をご覧ください。

>>中小企業における「3C分析」とは?目的や分析方法をわかりやすく解説 | 熊本マーケティング研究所

 

 

STP分析を行う手順

ここからは、STP分析を行うための具体的な手順についてご紹介していきます。

 

①セグメンテーションを行う

まずはじめに「Segmentation(セグメンテーション)」を行います。

セグメンテーションとは「市場の細分化」という意味で、ある市場の“顧客(ニーズ)”を色々な属性で分類し、細分化することを指します。

例えば喫茶店という市場の場合、以下のようにセグメンテーションできます。

  • 仕事場として利用するノマドワーカー
  • 打ち合わせ場所として利用する営業職のサラリーマン
  • おしゃべり目的の主婦
  • 勉強のために利用する学生
  • 放課後に遊びに来る女子高生

 

ここで重要なのは、男性・女性、年齢などで顧客を分けるだけでは、「セグメンテーションとは言えない」ということです。あくまでも、その市場に対する「ニーズ」が分かる形で分ける必要があります。

また、「将来的に満たしたいニーズ」によってセグメンテーションを行っても問題ありません。

 

②ターゲティングを行う

続けて行うのは「Targeting(ターゲティング)」です。

ターゲティングとは、①の工程でセグメントした市場(顧客)のなかから、1つ選択することを指します。

ここでは例として、先程の喫茶店のセグメントから「打ち合わせ場所として利用する営業職のサラリーマン」を選択します。

 

③ポジショニングを行う

続いて、②で選択したセグメントを元に、「Positioning(ポジショニング)」を行っていきます。

ポジショニングを行う際に重要なのが、選択したセグメント(市場)に対するベネフィット(顧客が感じる利益)を、X軸とY軸の両軸ともに設定することです。

たとえば、喫茶店という市場の「打ち合わせ場所として利用する営業職のサラリーマン」というセグメントでポジショニングを行うと、以下のようになります。

  • Y軸:喫煙可/禁煙
  • X軸:長居しやすい/長居しにくい

 

上記を見てみると、Y軸の「喫煙可/禁煙」、X軸の「長居しやすい/長居しにくい」ともに、顧客にとっての「ベネフィット」になっていると思います。

なお、自社製品やサービスのベネフィットは「4P分析」ができていないと洗い出せていないと思いますので、順番としてはSTP分析を行う前に4P分析を行っておく必要があります。

ベネフィットを出したところで、自社がどの位置に「ポジショニングするか」を検討していきます。上記の例で言えば、たとえば「“喫煙可+長居しやすい”ポジションを狙っていこう」といった感じです。

ポジショニングにおいて重要なのは、競合他社がどのポジションでビジネスを展開しているかです。競合が少ないポジションを狙うことで、「独自のポジションを確立」することも可能になります。

ただし、競合がいないポジションを狙いすぎた結果、「そもそも需要があまり無い市場」にポジショニングしてしまう失敗例も存在します。そのため、「狙いたい市場に需要がどの程度あるのか」についても、しっかりとリサーチする必要があります。

 

STP分析を行うメリット・目的

ここからは、STP分析を行うメリット・目的について解説していきます。

顧客(ニーズ)を整理できる

STP分析を行うメリット・目的としてまず挙げられるのが、市場における「顧客(ニーズ)を整理できる」点です。

自社製品やサービスの販売戦略を立てたり、新たなビジネスモデルを構築したりする際に、狙おうとしている市場に「どういった顧客がいて、どんなニーズがあるのか」を把握しておくことは非常に大切な要素となります。

STP分析のセグメンテーションを行うことで、市場の顧客(ニーズ)を細分化し、整理することができます。

差別化ポイントの把握

「STP分析を行う手順」の「ポジショニング」の項目でも解説したとおり、STP分析を活用することで自社と他社の製品やサービスを比較することになります。その結果、自社製品と他社製品の違いや差別化ポイント、強みを把握することにつながります。

そうやって見つけた差別化ポイントを元に、より有利なポジションに市場を移動することも可能です。

プロモーション戦略の明確化・共通化

STP分析のポジショニングによって、「どういう方向でプロモーションしていくか」が明確になります。プロモーション戦略が明確になることで社内に共通認識が生まれ、顧客に対してより効果的なアプローチを行いやすくなります。

 

熊本マーケティング研究所ではLaboutでマーケティングをサポートします

この記事では、STP分析の定義や目的、具体的な進め方などについてお伝えしてきました。

「正直、STP分析を自社でやるのは難しい……」

こんなふうに考えている中小企業の経営者様は、マーケティングの専門家を頼ることをオススメします。

マーケティングの専門家に依頼することで、STP分析や3C分析、その他のマーケティング分析に費やすための時間を、確実に確保することができます。また、専門家が入ることで客観的に自社を見ることもできるので、広い視野で自社事業の今後の方向性を考えることができます。

熊本マーケティング研究所では、マーケティングサポート「Labout(ラバウト)」のサービスを、熊本の中小企業様向けに展開しています。

「Labout」をご利用いただくことで、本記事でご紹介したSTP分析などのフレームワークを活用しながら、「売上・利益アップ」や「ブランディング」など、目的に合わせたマーケティングサポートを受けることができます。

マーケティングサポート「Labout」について詳しくは、以下の記事をご覧ください。

○売上・利益アップ
>>サポート事例も紹介!Labout「売上・利益アップ」サービスの詳細を解説 | 熊本マーケティング研究所

○Webサイト ・ SNS運用
>>お試しプランも!Labout「Webサイト・SNS運用」サービスの詳細を解説 | 熊本マーケティング研究所

○広報室代行
>>広告・広報を最適化!Labout「広報室代行」サービスの詳細を解説 | 熊本マーケティング研究所

○ブランディング
>>ブランド運用も!Labout「ブランディング」サービスの詳細を解説 | 熊本マーケティング研究所

○新商品(サービス)の開発 ・新事業の立ち上げ
>>Labout「新商品(サービス)の開発・新事業の立ち上げ」の詳細を解説【前編】 | 熊本マーケティング研究所
>>Labout「新商品(サービス)の開発・新事業の立ち上げ」の詳細を解説【後編】 | 熊本マーケティング研究所

○経営ガイドライン作成
>>将来を見据えた経営に必須!Labout「経営ガイドライン作成」サービスを解説 | 熊本マーケティング研究所

また、マーケティングについてのご相談などは、熊本マーケティング研究所までお気軽にお問い合わせください。

>>お問い合わせ | 熊本マーケティング研究所