中小企業成長加速化補助金(3次公募)
将来の売上高100億円を目指して大胆な投資を進めようとする中小企業を支援する補助金です。
スケジュール
受付期間:令和8年9月29日(火曜日)~令和8年10月29日(木曜日)15時00分
令和8年9月1日(火曜日) 公募説明会(動画配信)
令和8年9月29日(火曜日)~令和8年10月29日(木曜日) 申請受付
令和9年1月中旬 1次審査結果の通知
令和9年2月15日(月曜日)~3月5日(金曜日) プレゼン審査
令和9年3月下旬以降 採択結果の公表
中小企業成長加速化補助金とは
将来の売上高100億円を目指して、大胆な投資を進めようとする中小企業の取組を支援する補助金です。売上高が100億円に及ぶ企業は、一般的に賃金水準が高く、輸出による外需獲得やサプライチェーンへの波及効果も大きいなど、地域経済に与えるインパクトも大きいという考え方に基づいて設計されています。
この補助金の大きな特徴は、応募の前提として「100億宣言」の公表が必要な点です。100億宣言とは、中小企業の経営者が「売上高100億円」という目標を目指し、実現に向けた取組を行っていくことを宣言するもので、100億宣言ポータルサイトに公表されている必要があります。単に設備投資を行うだけでなく、企業としての成長方針を対外的に示すことが求められる制度といえます。
もうひとつの特徴は、審査にプレゼン審査が含まれることです。書面審査を通過した後、令和9年2月から3月にかけてプレゼン審査が実施されます。
目的
日本経済は、賃上げ率・国内投資ともに30年ぶりの高水準にあり、変化の兆しが現れる中、多くの中小企業は物価高や人手不足などの経営課題に直面しています。経済の好循環を全国に行き渡らせるためには、中小企業全体の「稼ぐ力」を底上げするとともに、地域にインパクトのある成長企業を創出していくことが重要です。この補助金は、こうした観点から、将来の売上高100億円を目指して大胆な投資を進めようとする中小企業の取組を支援することを目的としています。
対象者
補助対象者は、事業終了後の建物・設備等の管理・運営等に責任を持って実施することができる中小企業者であって、次の要件を満たす者です。
まず、補助事業の要件として、
①補助対象経費のうち投資額が1億円以上(税抜き)であること(ここでいう投資額とは、建物費、機械装置費、ソフトウェア費の補助対象経費(資産計上するものに限る)の合算金額であり、外注費、専門家経費は含みません。外注費及び専門家経費の補助対象経費の合算金額は、投資額未満でなければなりません。)
②補助金の公募の申請時までに補助事業者の100億宣言が100億宣言ポータルサイトに公表されていること
③一定の賃上げ要件を満たす今後5年程度の事業計画を策定すること
④日本国内において補助事業を実施すること
です。
次に、企業としての要件が
①売上高が10億円以上100億円未満であること
②日本国内に本社及び補助事業の実施場所を有していること
③収益事業を行っていること
④国内金融機関に口座を有し日本円で精算を行うことができること
⑤本事業を的確に遂行する組織・人員等を有していること
⑥事業の円滑な遂行に必要な経営基盤を有し資金等について十分な管理能力を有していること
⑦経済産業省又は中小機構からの補助金交付等停止措置又は指名停止措置が講じられている者ではないこと
⑧単独又は複数の中小企業者であること
⑨採択後を含むすべての申請データを経済産業省及び中小機構へ共有し支援施策へ活用することに合意すること
⑩公募開始日時点において確定している(申告済みの)直近過去3年分の各年又は各事業年度の課税所得の年平均額が15億円を超えていないこと
⑪みなし大企業でないこと
です。
賃上げ要件については、基準年度の従業員1人当たり給与支給総額と比較した最終年度の従業員1人当たり給与支給総額の年平均上昇率が、全国における直近5年間の最低賃金の年平均上昇率である4.5パーセント(基準率)以上であることが必要です。応募申請時に基準率以上の目標を掲げ、その目標を従業員等に表明したうえで達成することが要件となります。
補助上限額
補助率は1/2、限度額は5億円です。
限度額は5億円ですが、そもそも投資額1億円以上という応募要件がありますので、小規模な設備更新には使えない制度です。また、既存の老朽化設備を入れ替えるなど生産能力等が向上しない投資(更新投資)は認められていません。
各枠についての概要
申請枠の区分はなく、補助率・限度額は一律です。一方で、金額の引き上げ要件ではなく、金額に関する「制約」が複数設けられている点がこの制度の特徴です。
第一に、投資額(建物費、機械装置費、ソフトウェア費のうち資産計上するものの合算)が1億円以上であることが必要です。
第二に、外注費及び専門家経費の合算金額は、投資額未満でなければなりません。外注中心の計画は認められないということです。
第三に、補助対象となる建物費等は、単価100万円(税抜き)以上のものとされています。
第四に、事業実施場所が複数になる場合も応募の対象となりますが、補助事業の目的・内容が一体的であることが必要です。なお、交付決定後に事業実施場所を変更することは原則として認められません。
また、賃上げ要件を満たさなかった場合は、未達成率に応じて補助金の返還を求められます。ただし、天災など事業者の責めに帰さない理由がある場合は返還を求められません。
補助対象となる経費
対象経費は、交付決定を受けた日付以降に発生かつ契約(発注)を行い、補助事業期間内に納品、検収、支払等の事業上必要な手続がすべて完了したものです。区分は次の5つです。
1 建物費
専ら補助事業のために使用される事務所、生産施設、加工施設、販売施設、検査施設、共同作業場、倉庫その他投資計画の実施に不可欠と認められる建物の建設、増築、改修、中古建物の取得に要する経費です。減価償却資産の耐用年数等に関する省令における「建物」、建物と切り離すことのできない「建物附属設備」及びその「付帯工事(土地造成含む)」に係る経費が対象となります。建物の単なる購入や賃貸、土地代は対象外です。門、塀、フェンス、広告塔、駐車場等のアスファルト舗装等の構築物も対象外です。減価償却資産に組み入れることができない撤去・解体費用も対象外となります。中古建物の取得に際しては、見積書に加えて業者選定理由書の提出が必要です。
2 機械装置費
専ら補助事業のために使用される機械装置、工具・器具(測定工具・検査工具等)の購入、製作、借用に要する経費、およびこれと一体で行う改良・修繕、据付け又は運搬に要する経費です。減価償却資産の耐用年数等に関する省令における「機械及び装置」、「器具及び備品」、「工具」に係る経費が対象となります。
3 ソフトウェア費
専ら補助事業のために使用される専用ソフトウェア・情報システム等に要する経費です。
4 外注費
補助対象となる建物・機械装置・ソフトウェアの取得のために必要な外注に要する経費です。外注先との書面による契約の締結が必要です。外部に販売・レンタルするための量産品の加工を外注する費用は対象外です。なお、建物・機械装置・ソフトウェアの設計等を外注し、資産計上する場合は、外注費ではなく該当する経費区分に計上します。
5 専門家経費
補助対象となる建物・機械装置・ソフトウェアの取得のために依頼した専門家に支払われる経費です。謝金単価は、大学教授、弁護士、弁理士、公認会計士、医師が1日5万円以下、准教授、技術士、中小企業診断士、ITコーディネータが1日4万円以下、それ以外が1日2万円以下とされています。応募申請時の投資計画の作成に要する経費は対象外です。また、専門家経費の支出対象者に対して外注費を併せて支出することはできません。
対象外となる経費も明示されています。
補助事業期間中の販売を目的とした製品、商品等の生産に係る機械装置費・ソフトウェア費以外の諸経費、再生可能エネルギーの売電を行うための発電設備及び当該設備と一体不可分の附属設備、事務所等にかかる家賃・保証金・敷金・仲介手数料・光熱水費、通信費、商品券等の金券、消耗品代、飲食・接待等の費用、自動車等車両の購入費・修理費・車検費用、税務申告や訴訟等のための費用、収入印紙、振込等手数料、公租公課、各種保険料、借入金の支払利息及び遅延損害金、報告書等の作成費用、汎用性があり目的外使用になり得るものの購入費(事務用のパソコン、プリンタ、タブレット端末、スマートフォン、デジタル複合機、家具、3Dプリンタなど)が挙げられています。
主な注意点
①100億宣言の公表が申請時までに完了している必要があります。宣言そのものに手続きの時間がかかりますので、申請受付開始前に済ませておく必要があります。
②更新投資は認められません。既存の老朽化設備を入れ替えるだけで生産能力等が向上しない投資は対象外です。
③採択されたことをもって応募時に計上している経費がすべて補助対象として認められるわけではありません。補助対象経費の精査は交付申請時に行われ、最終的には確定検査にて補助金額が確定します。
④賃上げ要件の未達には補助金の返還が伴います。応募時に掲げる目標は、達成可能性を十分に検討したうえで設定してください。なお、「従業員の給与支給総額」か「従業員の1人当たり給与支給総額」のどちらを目標に掲げるかは応募申請時に選択し、申請後の変更はできません。