《事業承継・M&A補助金(専門家活用枠)》
この記事では、M&Aによって事業を譲り受ける側(買い手)または譲り渡す側(売り手)の中小企業者が、M&Aの成立に向けて専門家に依頼する費用の一部を補助する「事業承継・M&A補助金 専門家活用枠(15次公募)」について解説します。M&Aを通じた事業承継・引継ぎを検討している事業者の方はぜひご参照ください。
《スケジュール》
● 15次公募:2026年5月公募開始
● 補助事業期間:2026年9月(下旬予定)から14か月以内を想定
● 申請にはGビズIDプライムアカウントの取得が必要(取得に1〜3週間程度かかるため、早めの準備を推奨)
※補助金の交付は事業完了後の精算後の支払いとなります(実費弁済)。
《専門家活用枠とは》
M&Aを通じた事業の売買(株式・経営資源の譲受または譲渡)を行う中小企業者等が、M&A成立のために弁護士・税理士・FA(ファイナンシャルアドバイザー)・M&A仲介業者等の専門家に支払う費用の一部を補助する制度です。買い手を支援する「買い手支援類型(Ⅰ型)」と売り手を支援する「売り手支援類型(Ⅱ型)」の2区分があります。
《目的》
地域の需要・雇用の維持や新たな需要・雇用の創出につながる事業再編・事業統合を促進するため、M&Aにかかる専門家費用を補助することで、中小企業者がM&Aをより活用しやすい環境を整えることが目的です。
《対象者》
日本国内で事業を営む中小企業者等(中小企業者・個人事業主)であって、以下の要件を満たす者が対象となります。
【買い手支援類型(Ⅰ型)】
● 事業再編・事業統合に伴い株式・経営資源を譲り受ける予定の中小企業等
【売り手支援類型(Ⅱ型)】
● 事業再編・事業統合に伴い株式・経営資源を譲り渡す予定の中小企業等
● 株式譲渡の場合は対象会社および支配株主(議決権過半数を1者が保有)または株主代表が共同申請
※法人の場合は申請時点で設立登記および3期分の決算・申告が完了していることが要件です。
《補助上限額》
【買い手支援類型(Ⅰ型)】
● 補助率:2/3以内
● 補助下限額:50万円
● 補助上限額(事業費):600万円以内
● デュー・ディリジェンス(DD)費用上乗せ:別途最大200万円
● 廃業費(併用時):別途最大300万円
【売り手支援類型(Ⅱ型)】
● 補助率:以下のいずれかに該当する場合は2/3以内、それ以外は1/2以内
(物価高等の影響で営業利益率が低下している者、または直近決算の営業利益・経常利益が赤字の者)
● 補助下限額:50万円
● 廃業費(併用時):別途最大300万円
《より詳細な説明》
買い手支援類型では、補助事業期間内にM&A(経営資源引継ぎ)が実現しなかった場合、補助上限額は原則300万円以内に変更され、デュー・ディリジェンス費用のみが補助対象となります。
また、FA・M&A仲介費用を補助対象とする場合は、「M&A支援機関登録制度」に登録されたFA・仲介業者が支援したものに限り対象となります。登録されていない業者への費用は補助対象外となるため、利用する業者が登録済みであるか事前に確認が必要です。
買い手支援類型(Ⅰ型)はPMI推進枠(PMI専門家活用類型)との同一公募回での同時申請が可能です。
《補助対象となる経費》
● FA・M&A仲介費用(着手金・マーケティング費用・リテーナー費用・基本合意時報酬・成功報酬・価値算定費用等。M&A支援機関登録制度に登録されたFA・仲介業者によるものに限る)
● デュー・ディリジェンス費用(各種専門家による調査・分析費用)
● 最終契約書等の作成・レビューにかかる弁護士費用
● クロージングに向けた手続き費用(弁護士・司法書士・行政書士等への依頼費用)
● 不動産鑑定評価書の取得費用
● 各種登記費用(不動産売買・定款変更・根抵当権変更等)
● 許認可等申請費用
● 社会保険労務士への労務関連手続き費用
【補助対象外となる主な費用】
● 再生計画書の作成等のコンサルティング費用
● FA・仲介契約締結前のコンサルティング費用
● バリューアップのためのコンサルティング費用
● M&A成立後の経営改善等のコンサルティング費用
● PMI費用等M&Aクロージング後に発生する費用
《主な注意点》
● 補助対象経費の発注・契約は交付決定日以降に行う必要があります。補助事業期間開始前に専門家との契約、最終契約、成功報酬の支払いがすべて完了している場合は補助対象外となります。
● FA・M&A仲介費用を計上する場合、利用した仲介業者がM&A支援機関登録制度に登録されていない場合は補助対象外となります。登録状況は中小企業庁のウェブサイト等で事前に確認してください。
● 原則として2者以上の相見積もりの取得が必要です(一部例外条件あり)。
● 補助金実績報告書の作成費用・振込手数料等は補助対象外です。
● 補助金の交付は精算払いです。補助事業期間中は事業者が費用を立て替える必要があります。
● GビズIDプライムアカウントの取得には1〜3週間程度要します。早めに取得手続きを行ってください。
【詳細はこちら】
https://shoukei-mahojokin.go.jp/