補助金マッチング

Subsidy Matching

医療機関等における賃上げ・物価上昇支援事業

医療機関等における賃上げ・物価上昇支援事業

この記事では、厚生労働省が実施する「医療機関等における賃上げ・物価上昇に対する支援事業」について、対象者・給付金額・手続きの流れなど、知りたい情報をまとめて解説します。

 

スケジュール

  • 令和8年8月1日までに「賃金改善報告書」を提出
  • 令和8年6月1日からベースアップ実施・維持が必要
  • 申請受付開始日・申請期限:厚生労働大臣が別途決定(詳細は公式発表をご確認ください)

 

医療機関等における賃上げ・物価上昇支援事業とは

本事業は、厚生労働省が令和7年度に実施する支援事業で、医療機関や薬局・訪問看護ステーションが賃金・物価上昇の影響を受けている状況を踏まえ、職員の処遇改善と物価高騰への対応を支援するために設けられました。事業は大きく4つに分かれており、「病院賃上げ支援」「病院物価支援」「診療所等賃上げ支援」「診療所等物価支援」がそれぞれ用意されています。

 

目的

賃金・物価上昇の影響を受けている医療機関等の従事者の処遇改善につなげること、また令和6年度診療報酬改定以降の物価高騰に対応し、地域医療提供体制を確保することを目的としています。

 

対象者

病院賃上げ支援事業・病院物価支援事業

健康保険法上の保険医療機関コードが発行されており、令和7年4月1日から申請時点までに診療報酬請求の実績がある「病院」が対象です。
賃上げ支援については、令和8年2月1日時点でベースアップ評価料を届け出ている病院が対象となります。

診療所等賃上げ支援事業・診療所等物価支援事業

有床診療所(医科・歯科)、無床診療所(医科・歯科)、薬局、訪問看護ステーションが対象です(いずれも保険医療機関コードが発行されており、診療報酬請求の実績がある施設に限ります)。

賃上げ支援については、以下のいずれかに該当する施設が対象です。
・令和8年3月1日時点でベースアップ評価料を届け出ている有床診療所・無床診療所・訪問看護ステーション
・令和8年6月1日時点で見直し後のベースアップ評価料を届け出ることを誓約する薬局
・制度上ベースアップ評価料が届け出られない診療所等で、令和8年6月1日から届け出ることを誓約する施設
なお、病院長・理事長・個人事業主(施設の管理者・開設者本人)は給付対象外です。

補助上限額(給付金の支給額)

病院賃上げ支援事業

許可病床数 × 84千円

病院物価支援事業

許可病床数 × 111千円 + 加算額(下記の加算のうち最も高いもの1つ)

診療所等賃上げ支援事業

・有床診療所(医科・歯科):許可病床数 × 72千円(ただし2床以下は1施設 × 150千円)
・無床診療所(医科・歯科):1施設 × 150千円
・訪問看護ステーション:1施設 × 228千円
・保険薬局(グループ内1〜5店舗):1施設 × 145千円
・保険薬局(グループ内6〜19店舗):1施設 × 105千円
・保険薬局(グループ内20店舗以上):1施設 × 70千円

診療所等物価支援事業

  • 有床診療所(医科・歯科):使用許可病床数 × 13千円(ただし13床以下は1施設 × 170千円)
  • 無床診療所(医科・歯科):1施設 × 170千円
  • 保険薬局(グループ内1〜5店舗):1施設 × 85千円
  • 保険薬局(グループ内6〜19店舗):1施設 × 75千円
  • 保険薬局(グループ内20店舗以上):1施設 × 50千円

より詳細な説明

病院物価支援事業の加算制度

病院物価支援については、基本給付額に加えて、以下の加算が設けられています(いずれか1つのみ適用、併給不可)。

①救急対応病院への加算
・救急車受入1件以上1,000件未満:500万円
・救急車受入1,000件以上2,000件未満:1,500万円
・救急車受入2,000件以上3,000件未満:3,000万円
・救急車受入3,000件以上5,000件未満:9,000万円
・救急車受入5,000件以上7,000件未満:1億5,000万円
・救急車受入7,000件以上:2億円
・三次救急病院については、受入件数に関わらず最低1億円の加算(受入7,000件以上の場合は2億円)

②全身麻酔手術を行う病院への加算(救急車受入3,000件未満かつ三次救急病院以外に限る)
・全身麻酔手術800件以上2,000件未満:2,000万円
・全身麻酔手術2,000件以上:8,000万円

③分娩を行う病院への加算(救急車受入3,000件未満かつ三次救急病院以外に限る)
・分娩件数に3を乗じた数が800件以上2,000件未満:2,000万円
・分娩件数に3を乗じた数が2,000件以上:8,000万円

補助対象となる経費

賃上げ支援事業(病院・診療所等)
対象職員への賃金改善(ベースアップ)に要する経費。法定福利費等の事業主負担増加分も含みます。
物価支援事業(病院・診療所等)
診療(診療等)に必要な経費に係る物価上昇分への対応費用。

なお、以下の費用は対象外です。
・定期昇給による賃金上昇部分
・診療報酬や他の補助金等を財源として行っている部分

主な注意点

賃上げの期間と維持義務
原則として令和7年12月から令和8年5月までの間にベースアップを実施し、令和8年6月1日以降もその水準を維持または拡大すること。

賃金改善報告書の提出
令和8年8月1日までに「賃金改善報告書」を厚生労働大臣(病院)または都道府県知事(診療所等)に提出する必要があります。

偏った配分は不可
一部の職員や一部の施設のみへ賃金改善を集中させることは認められません。職種ごとの傾斜配分は可能です。

廃院・廃止の場合
令和8年1月1日時点で廃院・廃止している場合は支給対象外。給付金受領後に正当な理由なく廃院した場合は全額返還が求められます。

不正申請は全額返還
申請内容を偽るなど不正の手段で給付を受けた場合、全額返還となります。

一時金の活用
賃金表変更に時間がかかる場合は、令和8年3月までの間に一時金や特別手当を支給し、令和8年6月1日からベースアップに切り替えることも可能です。

申請方法・期限の確認
申請受付開始日や申請期限は厚生労働大臣(病院)または都道府県知事(診療所等)が決定します。最新情報を各都道府県の窓口や厚生労働省からの通知でご確認ください。

 

公式サイトはこちら

https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_69485.html