《エイジフレンドリー補助金(令和8年度)》
この記事では、60歳以上の高齢労働者を雇用する中小企業が、職場での転倒・腰痛・熱中症などの労働災害を防ぐための設備改善や専門家指導にかかる費用の一部を補助してもらえる「令和8年度エイジフレンドリー補助金」について解説します。高齢の従業員が働く職場の安全対策を進めたい中小企業の担当者の方はぜひご参照ください。
《スケジュール》
● 申請受付期間:令和8年(2026年)5月20日(水)〜 令和8年(2026年)10月31日(土)
● 専門家総合対策コースの第1段階(リスクアセスメント)の申請期限:令和8年8月31日(月)
※予算額に達した場合は、受付期間の途中でも申請受付が終了することがあります。早めの申請を推奨します。
※全ての申請者に補助金が交付されるわけではなく、審査により採否が決定されます。
《エイジフレンドリー補助金とは》
高年齢労働者(60歳以上)の労働災害防止を目的として、中小企業が実施する設備改善・専門家指導・健康保持増進の取り組みにかかる費用の一部を補助する制度です。厚生労働省が所管し、一般社団法人日本労働安全衛生コンサルタント会が事務センターとして運営しています。
《目的》
高年齢労働者が安全・安心に働き続けられる職場環境を整備するため、身体機能の低下に対応した設備改善や専門家による指導・運動指導等を支援し、中小企業における高齢者の労働災害を防止することが目的です。
《対象者》
以下のすべてを満たす中小企業事業者が対象となります。
① 1年以上事業を実施していること
② 役員を除き、自社の労災保険適用の高年齢労働者(60歳以上)が常時1名以上就労していること
《補助上限額》
コースにより異なります。
【Ⅰ 専門家総合対策コース(職場環境改善・運動指導等)】
第1段階(A:外部専門家によるリスクアセスメント)
● 補助率:4/5 上限額:100万円(B・Cの補助額を含む)
第2段階(B:高年齢労働者の身体機能の低下を補う設備・装置の導入等)
● 補助率:1/2 上限額:100万円(A・Cの補助額を含む)
第2段階(C:労働者の転倒防止・腰痛予防のための運動指導等)
● 補助率:1/2 上限額:100万円(A・Bの補助額を含む)
【Ⅱ 熱中症対策コース】
● 補助率:1/2 上限額:100万円
【Ⅲ コラボヘルスコース(労働者の健康保持増進のための取り組み)】
● 補助率:3/4 上限額:30万円
※すべての上限額は消費税を除いた額が対象です。
《より詳細な説明》
専門家総合対策コースでは、まず第1段階として外部の安全衛生専門家によるリスクアセスメントを受けるか、または自社の安全衛生担当者がリスクアセスメントを行うことが前提となります。自社担当者によるリスクアセスメントを行った場合は、第1段階の申請は不要で、第2段階の申請から手続きを始められます。
同一年度内に複数のコースで申請することは可能です。ただし、同一の対象労働者に対して同一年度に複数回の申請を行うことはできません。
《補助対象となる経費》
【Ⅰ 専門家総合対策コース】
● A(リスクアセスメント):外部専門家による高年齢労働者の特性に配慮したリスクアセスメントの受講費用
● B(設備・装置の導入等):リスクアセスメント結果を踏まえた高年齢労働者の身体機能低下を補う設備・装置の導入費用(転倒防止設備・腰痛予防機器・作業補助具等)
● C(運動指導等):専門家等による身体機能チェック・転倒防止や腰痛予防のための運動指導に要する費用
【Ⅱ 熱中症対策コース】
● 暑熱環境における熱中症予防として身体機能の低下を補う装置・装備の導入費用
【Ⅲ コラボヘルスコース】
● 労働者の健康保持増進のための取り組み(保険者への健康診断結果のデータ提供を含む)に要する費用
《主な注意点》
● 交付決定を受けた後に発注・契約・購入を行う必要があります。交付決定日より前に発注・契約・購入した経費は、いかなる理由があっても補助対象外となります。
● 物品等のリース代金は補助対象外です。
● 消費税・振込手数料は補助対象外です。
● ローン・手形・小切手・電子マネー・プリペイドによる支払いは補助対象外です。
● 申請書類の提出代行を機器販売業者・施工業者・社会保険労務士等が行うことはできません。中小企業事業者自らが事務センターへ申請する必要があります。
● 過去に補助対象となっていた取り組みでも、年度ごとに対象が見直されるため、令和8年度は対象外となっているものがあります(安全標識・警告灯の設置、防滑靴、トラック荷台等の昇降設備、エアコン設置等)。
● 法令に基づき事業者が導入すべき安全機器・安全装具、工具・生産機器・コンベア等の生産ラインは補助対象外です。
● 取組の完了後に業者への代金を支払い、期限までに実績報告と補助金の支払い請求を行う必要があります(完了前の前払いは不可)。