《両立支援等助成金(育児休業等支援コース)》
本記事では、労働者の円滑な育児休業の取得と職場復帰を計画的に支援する事業主に対する「育児休業等支援コース」について解説します。
《スケジュール》
・育休取得時:育休復帰支援プランに基づき、対象労働者が「育児休業を連続して3か月以上取得」した後に申請を行います。
・職場復帰時:対象労働者が職場復帰し、引き続き雇用保険被保険者として「6か月以上継続雇用」された後に申請を行います。
《両立支援等助成金(育児休業等支援コース)とは》
労働者が育児休業を取得するにあたり、休業中の業務引き継ぎや復帰後の働き方について定めた「育休復帰支援プラン」を事業主が作成し、当該プランに基づき労働者を休業させ、その後職場に復帰させた場合に定額の助成金が支給される制度です。
《目的》
仕事と育児の両立支援を企業内で推進し、出産や育児を理由とした労働者の離職を防止するとともに、企業における優秀な人材の定着を図ることを目的としています。
《対象者》
雇用保険の適用事業主であり、中小企業事業主であること。
※対象となる労働者の育児休業開始前に、育児休業制度および短時間勤務制度を就業規則等に規定していることが必要です。
《補助上限額》
・育休取得時:1人あたり 30万円
・職場復帰時:1人あたり 30万円
※1事業主につき、有期雇用労働者1名、無期雇用労働者1名の「計2名」まで申請可能です。
※自社の育児休業の取得状況等を指定サイトで公表した場合、情報公表加算(2万円)が上乗せされます。
《より詳細な説明》
本助成金を受給するためには、単に労働者に育休を取らせるだけでは要件を満たしません。休業に入る前に、上司や人事担当者が労働者と面談を行い、現在の業務の棚卸し、引き継ぎのスケジュール、休業中の連絡体制等を明記した「育休復帰支援プラン」を作成し、計画的に支援を実施することが求められます。
《補助対象となる経費》
本助成金は特定の経費に対する実費補助ではなく、事前のプラン作成や面談の実施、および規定期間の育児休業の取得・職場復帰という「事実」に対して定額が支給される仕組みです。
《主な注意点》
・「育休復帰支援プランの作成」や「休業前の面談」は、必ず労働者が育児休業(産前産後休業を含む)に入る前に実施し、記録を残しておく必要があります。事後的な対応は一切認められません。
・対象労働者は、申請時点で雇用保険の被保険者として継続して雇用されていることが必須条件となります。