《特定求職者雇用開発助成金(特定就職困難者コース)》
本記事では、高年齢者や障害者など、就職が特に困難な求職者を継続して雇用する事業主を支援する「特定就職困難者コース(特困コース)」について解説します。
《スケジュール》
・雇入れ:ハローワーク等の紹介により対象者を雇い入れます。
・支給申請:雇入れ日から起算して6か月ごとの「支給対象期」が経過するごとに、その末日の翌日から起算して「2か月以内」に管轄労働局へ申請を行います。
《特定求職者雇用開発助成金(特定就職困難者コース)とは》
高年齢者、障害者、母子家庭の母など、就職環境が厳しい求職者を、ハローワークや民間の職業紹介事業者等の紹介を通じて「継続して雇用する労働者」として新たに雇い入れた事業主に対して、賃金の一部に相当する額を助成する制度です。
《目的》
就職が特に困難な層の雇用機会を創出し、企業における職場定着を促進することで、労働者の生活安定と事業主の人材確保を両立させることを目的としています。
《対象者》
ハローワーク等の紹介により対象労働者を雇い入れ、雇用保険の一般被保険者等として継続雇用(対象者の年齢が65歳以上に達するまで、かつ2年以上等)することが確実である事業主。
※雇入れ日の前日から過去6か月間に、事業主都合による解雇等を行っていないことが必須要件となります。
《補助上限額》
対象労働者の区分および労働時間(短時間労働か否か)により、半年ごとに分割して支給されます。
【短時間労働者以外の者(中小企業事業主の場合)】
・高年齢者、母子家庭の母などの場合:最大 60万円(30万円×2回)
・重度以外の身体・知的障害者などの場合:最大 120万円(30万円×4回)
・重度障害者などの場合:最大 240万円(40万円×6回)
※短時間労働者(週20時間以上30時間未満)の場合は支給額が減額されます。
《より詳細な説明》
本助成金は、対象労働者の「実際の労働時間」が適正に確保されているかを厳格に確認されます。例えば、支給対象期における週平均の実労働時間が基準を満たしていない場合や、支払われた賃金が最低賃金を下回るような状況では、支給額が減額される、あるいは支給対象外となる規定が設けられています。
《補助対象となる経費》
特定の設備投資や研修にかかる実費を補助するものではなく、対象労働者を継続して雇用し、適正に賃金を支払ったという事実に対して「定額」が支給される制度です。(※ただし、実際に支払われた賃金総額が助成額を下回る場合は、支払われた賃金額が上限となります)
《主な注意点》
・ハローワーク等からの「紹介日」より前に、対象者に対して雇入れの内定を出していたり、面接等を開始していたりした場合は支給対象外となります。
・対象労働者の出勤状況や賃金の支払い状況を証明するため、タイムカードや出勤簿、賃金台帳を正確に整備し、保管しておく必要があります。