《人材確保等支援助成金(人事評価改善等助成コース)》
本記事では、従業員のモチベーションを高めるための人事評価制度と賃金制度の整備を通じて、生産性の向上と離職率の低下を図る事業主を支援する「人事評価改善等助成コース」について解説します。
《スケジュール》
・計画の提出:人事評価制度等を整備する月の初日から起算して「6か月前から1か月前の日」までに、人事評価制度等整備計画を管轄の労働局へ提出し、認定を受ける必要があります。
・支給申請:人事評価制度等の実施日、または評価時離職率算定期間の末日のいずれか遅い日の翌日から起算して2か月以内に行います。
《人材確保等支援助成金(人事評価改善等助成コース)とは》
事業主が、従業員の賃金アップを伴う人事評価制度や賃金制度を新たに整備・実施し、その情報を開示することで従業員の意欲向上と定着率の向上を実現した場合に、定額の助成金が支給される制度です。
《目的》
生産性向上のための人事評価制度と賃金制度の整備を促すことで、従業員の賃金アップと離職率の低下を図り、企業の人材不足を解消することを目的としています。
《対象者》
雇用保険の適用事業主であり、以下の要件を満たすこと。
・対象となるすべての労働者(人事評価制度等対象労働者)を適用対象とする制度を導入すること。
・労働組合または労働者の過半数を代表する者と合意の上で制度を整備すること。
《補助上限額》
・支給額:80万円(目標達成時の定額支給)
※本助成金は、かかった経費に対する割合補助ではなく、要件(制度整備および離職率の低下等)を達成したことに対する定額支給となります。
《より詳細な説明》
助成金を受け取るためには、単に制度を作るだけでなく、制度の実施によって対象労働者の「毎月決まって支払われる賃金」の総額が3%以上増加する仕組みを構築し、実際に評価を行って賃金に反映させる必要があります。また、制度導入後1年間の「離職率」が、計画提出前の離職率と比較して一定の目標値以上に低下していること(あるいは低い水準を維持していること)が求められます。
《補助対象となる経費》
本助成金は特定の経費を補填するものではなく、所定の要件(賃金アップを伴う人事評価制度の新設・改定、および離職率低下目標の達成)を満たした場合に定額が支給されます。
《主な注意点》
・計画の認定を受けた内容どおりに制度の整備・実施を行わなかった場合(一部の対象者のみに実施した等)は、助成金の支給対象外となります。
・労働者の賃金(諸手当を含む)を引き下げるなど、助成金の趣旨に反する不利益な制度変更は認められません。
・既に人事評価制度を運用している場合は、制度の「改定」として申請要件を満たす必要があります。既存の制度をそのまま継続するだけでは対象になりません。