コラム

Column

【2021年度 第4回マーケティング基礎講座】の振返り 2021/11/13(土)開催

開催概要

日時 : 2021/11/13(土) 10:30~12:30
会場 : 熊本市現代美術館 会議研修室
内容 : AIDMA(消費者行動モデル)

    「なんてったってAIDMA!消費者行動モデル」

              ワークショップ①(消費者購買行動)

     ワークショップ②(AIDMAプライベート編)

     ワークショップ③-1~5(AIDMAを自社のサービスに活用しよう!)

講師 : 柏田裕介(熊本マーケティング研究所)

 

 

マーケティング基礎講座とは?

3C分析、SWOT分析、STP分析などの環境分析からマーケティングミックス(4P)まで基礎を学ぶための講座です。参加者同⼠でのワークショップにより、即実践ができる体験型の勉強会となっています。初⼼者向けですが、⾃分以外の意⾒を聞くことで新たな発⾒がありますので、基礎から⾒直したいという⽅、改めて学び直したいという⽅にもおすすめです。

 

当日の内容

11月の勉強会では、消費者行動(購買行動)モデルの中でAIDMAを中心に、事例を交えながら、座学、ワークショップを通して理解を深めました。

 

消費者行動モデルとは

■消費者が広告などで商品を知ってから、実際に購入するまでの間のプロセスをモデル化したもの。

 その代表的なモデルが、AIDMA。

 

AIDMAとは

■1920年代に誕生した消費者購買モデル

■消費者が商品を見つけてから購入するまでのプロセスを描いている

■マスメディアを利用した広告全盛の時代に多く活用された

■時代が変わっても顧客の購買行動の本質を捉えており、現在でも活用できる

 

AIDMAを活用し成功した事例

AIDMAを活用し成功した事例として、2006年に一大旋風を巻き起こした資生堂のシャンプー【TSUBAKI】を取り上げました。

 

1. Attention(認知・注意)

 大きな予算を投資し人気アイドル、有名女優をTVCMに起用する。
2. Interest(興味・関心)

 センセーショナルなコピーを全面に打ち出す。共感やイメージを大切にする

 ターゲットの共感を得て、関心を持たせた。
3. Desire(欲求・渇望)

 ドラッグストアや街頭でサンプルを大量に配布する。
4. Memory(記憶・動機)

 ドラッグストアやコスメストアでPOPを貼り、大量に陳列してもらう。

 お試しセットを販売する。大量のCMを放映し、記憶にとどめる。
5. Action(行動)

 消費者が店頭で商品を購入する。ドラッグストア、スーパー、化粧品店

 どこでも購入できるようにすることで購買に関するハードルを下げた。

 

AISASとは

AISASとは、AIDMAの考え方をインターネットが普及した現在の消費行動にあてはめたもの。

AISASを活用し、成功した事例

特徴的なCMと内容が充実したホームページで知られるRIZAPの事例を取り上げました。

1. Attention(認知・注意)

 耳に残りやすい音楽を使ったCMを集中的に流す。

2. Interest(興味・関心)

 よく知っている著名人の起用や「2ヶ月でこの体」、「結果にコミットする」という

 わかりやすいコピーで、見込み客の興味を惹く。

3.Search(検索)

 CMによって興味を持ったお客さんを、購入に誘導するため、充実した内容のHPを準備する。

4.Action(購買行動)

 「30日間の全額返金保証制度」で、もし、不満があれば、料金が返ってくるという条件は、

 購入へのハードルをグッと低くした。

5.Share(共有)

 SNSやブログへの「Share(共有)」も効果的ですが、RIZAPで強烈な「Share(共有)」は、

 RIZAPを体験したお客さん自身。

 

 

◎ワークショップの内容

ワークショップ①

いつも使っているシャンプーのブランドを買い替えることにしました。どういう手順で次の商品を選びますか?

【内容】

普段の買い物の中での購入プロセスを考えてみる。

 

ワークショップ②

出会ってから恋人になるまでのAIDMAを考えよう。

【内容】

ビジネス以外でAIDMAを活用してみる。

 

ワークショップ③

AIDMAを自社のサービスに活用しよう!

【内容】

③-1 自社のサービス、商品のAIDMAをシートに記入する。

③-2 ペアになり、お互いのサービス(商品)とAIDMAを説明し、説明が終わったらシートを交換してください。

③-3 交換したお互いのAIDMAの施策について、改善策を考えてシートの欄外に記入しましょう。

③-4 課題・改善策を発表しましょう。

③-5 みんなが書いたワークシートを見てみましょう。

 

ワークショップ③では自社のサービス・商品のAIDMAを作成して、他人にチェックしてもらうことで、見落としがちな部分の再発見や新しい気づきもありました。

 

 

 

 

 

まとめ

AIDMAの法則は、

・自社の顧客がどの段階にいるかを分析し、マーケティング戦略を立てていくことができる。

・どの段階で顧客を次のステップに繋げられていないかという弱みを評価しやすくなる。

・AIDMAの作り方のコツは、①ゴールから考える。 ②顧客目線を考える。

・誕生から100年以上たった今でも消費者心理を考察する際の基礎的な理論として立派に通用する。

 

ペアになりお互いの事業のAIDMAを確認し、改善点を指摘しあったり、他の人のAIDMAを見たりと、ワークショップの時間が多かった分、ご自分の事業のヒントになるものを持ち帰ることができたのではないでしょうか。

 

次回予告

次回の勉強会は、以下の通りです。

日時 : 2021/12/4(土) 10:30~12:30(開場10:15)
会場 : 熊本市現代美術館(会議研修室)

内容 : 「フリーランス・オブ・ザ・デッド」~新しい時代の生存戦略~

講師  : 野田 陽介(ZOO TRIPPER代表)

詳細は、こちらのページからご確認ください。