《新事業進出・ものづくり商業サービス補助金<第1回> 8月31日~申請受付開始》
これまでの「中小企業新事業進出補助金」と「ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金(ものづくり補助金)」を再編した新しい補助金「新事業進出・ものづくり商業サービス補助金」の第1回公募要領が公開されました。
《スケジュール》
- 公募要領公開: 2026年6月29日(月)
- 申請受付開始: 2026年8月31日(月)
- 申請受付締切: 2026年9月30日(水) 18:00
- 採択発表予定: 2026年12月頃(予定)
- 事業実施期限:申請枠により異なります。各申請枠の項目でご確認ください。
《新事業進出・ものづくり商業サービス補助金補助金とは》
中小企業等が行う、技術的革新性のある製品・サービスの開発や既存事業とは異なる新市場・高付加価値事業への進出、海外市場開拓(輸出)に向けた国内の輸出体制の強化を後押しすることで、中小企業等が企業規模の拡大・付加価値向上を通じた生産性向上を図り、賃上げにつなげていくことを目的とした補助金です。
《3つの申請枠》
本補助金には「革新的新製品・サービス枠」「新事業進出枠」「グローバル枠」の3つの枠が設けられています。それぞれの概要は以下の通りです。
①革新的新製品・サービス枠
【概要】
革新的な新製品・新サービス開発の取組を支援。既存製品・サービスの生産プロセス改善のみは対象外。顧客等に新たな価値を提供することを目的に、自社の技術力等を活かして新製品・新サービスを開発することを指します。
②新事業進出枠
【概要】
既存事業とは異なる新市場・高付加価値事業への進出を支援。事業で新たに製造又は提供する製品、商品もしくはサービスが、事業を行う中小企業等にとって、新規性を有するもの、かつ、事業で新たに製造等する製品等の属する市場が、事業を行う中小企業等にとって、新たな市場であるものが補助対象です。
③グローバル枠
【概要】
海外市場開拓(輸出)に向けた国内の輸出体制強化を支援。取引先主導の事業は対象外。事業を行う中小企業等が、自社の製品等を活用し、自発的に新たな海外販路を開拓するうえで必要となる国内製造等拠点の強化に取り組むもの、かつ、事業により製造等する製品等の属する市場が、事業を行う中小企業等にとって、新たな海外市場であるものが補助対象。
【各枠の補助率・補助上限額・実施期間】

《対象者・対象経費のポイント》
補助対象者は、日本国内に本社および補助事業実施場所を有する中小企業者、小規模企業者・小規模事業者、特定事業者の一部、特定非営利活動法人、農事組合法人などです。業種ごとの資本金・従業員数の要件は、従来の中小企業関連補助金とほぼ同様の基準(例:製造業は資本金3億円以下または従業員300人以下)です。
補助対象経費は枠ごとに異なりますが、共通するのは以下の経費区分です。
・機械装置/システム構築費
※革新的新製品・サービス枠においては機械装置・システム構築費、新事業進出枠及びグローバル枠においては機械装置・システム構築費又は建物費のいずれかが必ず補助対象経費に含まれていなければなりません。
・建物費(新事業進出枠・グローバル枠のみ)
・運搬費/技術導入費/知的財産権等関連経費/外注費/専門家経費
・クラウドサービス利用費/原材料費/広告宣伝・販売促進費
・海外旅費・通訳翻訳費(グローバル枠のみ)
《満たすべき基本要件》
申請にあたっては、3~5年の事業計画期間において以下の要件を満たす計画を策定する必要があります。特に賃上げ関連の要件は「未達の場合、補助金の返還義務あり」とされている点に注意が必要です。
(1)付加価値が要件
付加価値額の年平均成長率 4.0%以上
(2)賃上げ要件(未達で返還義務)
一人当たり給与支給総額の年平均成長率 3.5%以上
(3)事業場内最賃水準要件(未達で返還義務)
毎年、事業場内最低賃金が地域別最低賃金より30円以上高い水準
(4)ワークライフバランス要件
次世代法に基づく「一般事業主行動計画」の策定・公表
(5)子育て等に関する職場環境整備に向けた取組要件
ライフデザインサービスの活用/家事代行・ベビーシッターサービスの活用/既存制度の周知啓発、のいずれかに取り組むこと(くるみん認定等取得者は免除)
(6)金融機関要件
金融機関等から資金提供を受ける場合は事業計画の確認を受けること
《新事業進出補助金・ものづくり補助金との違い》
単に2つの補助金が合わさっただけではなく、制度としていくつかの変更点があります。
【全体・共通要件の変更点】
旧ものづくり補助金では年平均成長率3.0%以上でしたが、新制度では全枠共通で4.0%以上に統一・引上げられています。またこれまで加点項目だった子育て関連の取り組みが、「子育て等に関する職場環境整備に向けた取り組み要件」として新たに必須の基本要件に加わりました。
【各申請枠毎の変更点】
①革新的新製品・サービス枠(旧:ものづくり補助金の製品・サービス高付加価値化枠)
補助対象経費に「広告宣伝・販売促進費」が新たに加わりました。開発した新製品・新サービスのPRにかかる経費も対象にできるようになった点が実務上のポイントです。
②新事業進出枠(旧:新事業進出補助金)
これまで求められていた新事業の売上高や付加価値額の割合に関する要件が撤廃され、自社にとっての「新規性」と「新たな市場」への進出であることが求められる形にシンプル化されました。また、補助対象経費に新たに「原材料費」が加わり、試作品開発などの経費も計上しやすくなっています
③グローバル枠(旧:ものづくり補助金のグローバル枠)
内容は大きく変わっており、対象事業が幅広い海外展開全般から「海外市場開拓(輸出)に向けた国内の輸出体制強化の取り組み」に特化されました。また補助上限額はこれまでの一律3,000万円から、従業員規模に応じて2,500万円~7,000万円へと変更され、特に規模の大きい企業ほど大幅に引き上げられています。補助率も中小企業者一律2/3に引き上げられ、補助対象経費には新たに「建物費」が加わりました(機械装置・システム構築費または建物費のいずれかが必須)。
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