中小企業省力化投資補助金「第5回公募」の採択結果発表
2026年6月5日、中小企業省力化投資補助金(一般型)の第5回公募採択結果が公表されました。
第5回公募の中小企業省力化投資補助金には2,035事業者が申請し、採択は1,251事業者と、採択率が61%でした。
今回は、中小企業省力化投資補助金「第5回公募」の採択結果を分析してみたいと思います。
採択結果の概要・考察
《業種別の採択件数割合》
製造業が49.7%と全体の約半数を占める結果となりました。次いで建設業が17.7%となっており、この2業種だけで全体の約3分の2を占めています。この傾向は第4回(製造業50.1%、建設業15.9%)とほぼ同様であり、省力化投資の需要が高い業種として定着していることが読み取れます。
製造業や建設業は、人手作業の工程が多く、自動化設備の導入による生産性向上効果が大きいこと、設備投資型の事業計画を立てやすいことなどから、本補助金の「省力化投資」という目的と相性が良い業種です。一方、宿泊業(0.2%)や飲食サービス業(1.7%)、小売業(2.7%)などの採択割合は引き続き低い水準にとどまっており、設備導入中心の採択傾向は今回も確認できます。
《都道府県別の採択状況》
都道府県別の採択件数を見ると、大阪府・東京都・愛知県といった大都市圏が上位を占める結果となりました。特に大阪府は140件(11.2%)と最も多く、東京都(135件・10.8%)、愛知県(110件・8.8%)と続いています。この傾向は第4回(大阪府177件・12.2%、東京都145件、愛知県105件)とほぼ同様の構造です。製造業や建設業が集積し、補助金申請に慣れた企業が多い地域特性が影響していると考えられます。また、静岡県(54件・4.3%)、兵庫県(55件・4.4%)、神奈川県(57件・4.6%)など、製造業が盛んな地域でも採択件数が多い点が特徴的です。九州では熊本県が12件(1.0%)となっており、地方圏でも活用が広がっていることが確認できます。
《採択者における補助金申請額の分布》
採択された事業の申請額を見ると、1,500万円〜1,750万円未満の区分が18.1%で最も多い結果となりました。第4回(19.0%)とほぼ同水準であり、この価格帯が省力化投資の中心的な規模として定着していることがうかがえます。750万円〜1,250万円程度の中規模投資も一定数を占めており、数百万円から2,000万円程度の設備投資が全体の主流を形成しています。2,000万円以上の大型案件も一定数存在しており、ロボット設備や生産ラインの自動化など比較的大型の省力化投資にも活用されていることが読み取れます。

採択事例から見るポイント
第5回公募では、製造業・建設業・小売業・宿泊業・飲食サービス業・運輸郵便業・生活関連サービス業と、7業種の採択事例が公表されています。各事例に共通するのは「導入前の課題→設備導入→導入後の効果」という流れが数値を交えて明確に示されている点です。
① 省力化効果を具体的な数値で示す
建設業の事例では作業時間が7.5時間から4.8時間へ短縮(1日3.1時間削減)、宿泊業では業務時間を約64%削減といった形で、導入前後の変化が数値で記載されています。申請書では現状の作業時間・工程数・人員数を整理し、設備導入後の省力化量をできるだけ具体的に示すことがポイントです。
② 人手不足・属人化の課題を明確にする
採択事例の多くで「熟練者依存による作業停滞」「人員不足による生産能力の制約」「若手への技能承継困難」といった課題が共通して記載されています。「なぜ設備投資が必要か」という点を、経営上の課題と結びつけて説明することで事業計画の説得力が高まります。
③ 生産性向上・事業成長への波及効果まで示す
省力化の結果として「余剰人員を他現場へ再配置することで受注機会を拡大」「付加価値業務へ注力できる体制を構築」「賃上げと成長を両立」といった事業成長への連鎖が記載されているケースが目立ちます。省力化そのものだけでなく、その先の経営改善まで描くことが重要です。
《次回第7回公募日程》
公募開始日:令和8年6月5日
申請受付日:令和8年7月上旬(予定)
応募締切日:令和8年7月下旬(予定)
採択発表日:令和8年11月中旬(予定)
まとめ
熊本マーケティング研究所では中小企業省力化補助金だけでなく、ものづくり補助金をはじめ設備投資に関する補助金の実績も多くあります。せっかく補助金が活用できるのであれば、申請書作成をアウトソーシングするという選択肢もあります。
熊本マーケティング研究所では補助金を活用したい事業者様からのご相談も承っております。