◆採用活動の全体像を描く
これまでのステップで「採用基準」を言語化し、「選考プロセス」を整理し、「採用試験の項目」を策定してきました。次はいよいよ、実際に求職者を集めるための行動計画を立てる段階となってきました、それが今回のテーマ「採用活動のプランニング」です。採用活動というと「求人票を出す」ことを思い浮かべる人も多いかもしれません。しかし本質は、どんな人を、いつまでに、どんな方法で採用するのかを設計することにあります。この“採用の設計図”があるかどうかで、採用の結果は大きく変わります。計画がないまま進めると、思ったように応募者が集まらなかったり、採用に時間がかかりすぎたりします。一方、採用活動をプランニングし全体像を「見える化」することで、スピードも精度も上がり、結果としてコスト削減にもつながります。
◆採用プランニングの考え方
熊本マーケティング研究所が提供する「採用活動プランニングシート」では、採用の目的や職種、予算、スケジュール、行動計画を一枚に整理します。
まずは次の4つの項目を明確にしていきます。
①採用目標:いつまでに、何人採用したいのか
②採用ターゲット:どんなスキル・価値観・人柄を求めるのか
③採用予算:広告費、人材紹介料、イベント費など、どのくらい投資できるか
④採用チャネル:求人媒体、SNS、社員紹介、自社HPなど、どのルートで募集するか
これらを可視化すると、採用活動の全体像が一目で把握できます。「いまどの段階にいるのか」「次に何をすべきか」が明確になり、社内での情報共有や意思決定もスムーズになります。
◆プランニングがもたらす効果
採用活動を計画的に整理すると、企業の“動き方”が変わります。まず、経営者・人事・現場が共通のゴールを持てるようになり、「どんな人を、いつ迎えるのか」が明確になることで、現場の協力も得やすくなり、採用後の受け入れ体制づくりにもつながります。さらに、採用コストの“見える化”も大きな効果のひとつです。求人広告・イベント・紹介など、バラバラに発生していた費用を整理することで、限られた予算の中で「何に力を入れるか」を判断しやすくなります。また、プランニングを継続的に記録しておけば、次回以降の採用に活かせます。「応募数は十分だったが面接通過率が低かった」「内定辞退が多かった」など、結果を振り返ることで課題と改善策が見え、採用にPDCAサイクルが生まれます。こうして採用が「勘と経験」に頼るものから、「仕組みと分析」に基づく活動へと変化していきます。
◆採用プランニングを進めるコツ
採用計画を立てるうえで大切なのは、理想から逆算することです。「この時期までに入社してほしい」というゴールを起点に、募集開始から選考、内定、入社準備までを逆算して設計します。また、採用手段は一つに絞らず、複数のチャネルを組み合わせると効果的です。求人媒体や人材紹介に加え、SNS発信、社員紹介(リファラル)、地域イベントなど、企業の特徴や職種に合わせて最適なルートを選びましょう。中小企業の場合、採用成功のカギは「企業の個性をどう伝えるか」です。採用活動をマーケティングの一環と捉え、理念や文化を発信することで、共感を持つ人材に出会いやすくなります。もう一つのポイントは属人化の防止です。採用は担当者の経験に頼りがちですが、プランニングシートを活用すれば、誰が見ても分かる共通の指針を共有できます。担当者が変わっても同じ基準で採用を進められるため、組織全体の採用力が安定します。
◆プランニングの次に来るもの
採用プランニングが整えば、次は実行フェーズです。求人を出し、応募者を迎え、面接を行う中で、これまで策定してきた「採用基準」「選考プロセス」「採用試験」を実際に運用していきます。採用は一度で終わる活動ではありません。実施後には必ず振り返りを行い、「どの施策が有効だったか」「どの段階で離脱が多かったか」を検証しましょう。この積み重ねが、次回以降の採用の質を高め、組織の成長スピードを上げていきます。
◆採用のお悩みは、「InMark®」でサポートできます!
熊本マーケティング研究所の「InMark®」では、採用にまつわる様々なお悩みにサポートしていくサービスを行っています。
どんなサポートを行うのか、詳細はこちらのページから →「InMark®採用サポート」
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