中小企業省力化投資補助金「第4回公募」の採択結果発表
2026年3月6日、中小企業省力化投資補助金(一般型)の第4回公募採択結果が公表されました。
第4回公募の中小企業省力化投資補助金には2,100事業者が申請し、採択は1,456事業者と、採択率が69%でした。
今回は、中小企業省力化投資補助金「第4回公募」の採択結果を分析してみたいと思います。
採択結果の概要・考察
《業種別の採択件数割合》
第4回公募の採択結果を見ると、製造業が50.1%と全体の約半数を占める結果となりました。次いで建設業が15.9%となっており、この2業種だけで全体の約3分の2を占めています。
この背景としては、製造業や建設業は
・人手作業の工程が多い
・自動化設備やICT機械の導入による生産性向上効果が大きい
・設備投資型の事業計画を立てやすい
といった特徴があり、本補助金の「省力化投資」という目的と相性が良い業種であることが考えられます。また、卸売業や専門サービス業なども一定数採択されており、近年の補助金政策の特徴である「設備投資だけでなく業務プロセスの効率化」を目的としたシステム導入なども見られます。一方で、宿泊業や飲食サービス業、小売業などの採択割合は比較的低く、省力化投資の内容が設備導入を中心とする業種に採択が集まりやすい傾向が今回も確認できます。
《都道府県別の採択状況》
都道府県別の採択件数を見ると、大阪府・東京都・愛知県といった大都市圏の採択件数が多い結果となりました。特に大阪府は177件(12.2%)と最も多く、東京都(145件)、愛知県(105件)と続いています。この傾向は他の設備投資系補助金でもよく見られるもので、事業者数が多い製造業や建設業の集積がある補助金申請に慣れた企業が多いといった地域特性が影響していると考えられます。また、静岡県や兵庫県、広島県など、製造業が盛んな地域でも採択件数が比較的多い点が特徴的です。一方で地方圏でも一定数の採択があり、例えば九州では福岡県47件、熊本県16件などとなっており、全国的に活用が広がっていることが分かります。省力化投資は人手不足への対応として重要性が高まっており、地域や業種を問わず、多くの中小企業が導入を進めていることがうかがえます。
《採択者における補助金申請額の分布》
採択された事業の申請額を見ると、1,500万円~1,750万円未満の区分が19.0%で最も多い結果となりました。
また、
・750万円~1,000万円未満
・500万円~750万円未満
・1,000万円~1,250万円未満
など、数百万円から2,000万円程度の設備投資が多い構成となっています。この結果から、本補助金は数億円規模の大型投資というよりも中小企業が実施する現実的な設備更新・自動化投資に活用されている制度であることが分かります。また、申請額の分布を見ると、2,000万円以上の案件も一定数存在しており、ロボット設備や生産ラインの自動化など、比較的大型の省力化投資にも活用されていることが読み取れます。人手不足が深刻化する中で、単なる設備更新ではなく、生産工程そのものの自動化や業務プロセスの抜本的な効率化を目指す取り組みも増えていると考えられます。

今後申請のポイント
今回の採択結果を見ると、中小企業省力化投資補助金は単なる設備更新ではなく、人手不足への対応や生産性向上につながる投資を重視していることが改めて確認できます。そのため、今後申請を検討する場合には、以下のようなポイントを意識することが重要になると考えられます。
① 省力化効果を具体的に示す
省力化補助金では、設備導入によってどの程度の効率化が実現できるのかを具体的に示すことが重要になります。採択事例でも、作業時間の削減や生産能力の向上など、導入前後の変化が数値で説明されているケースが多く見られます。申請書では、作業時間や工程数、人員配置などの現状を整理したうえで、設備導入後にどの程度の省力化が見込まれるのかをできるだけ具体的に示すことがポイントになります。
② 人手不足の課題との関係を明確にする
採択事例の多くでは、人材不足や熟練者依存といった課題を背景に設備導入が行われています。そのため、「なぜ設備投資が必要なのか」という点について、人手不足や作業負担などの経営課題と結びつけて説明することが重要です。課題と投資、そして導入後の効果の流れを整理することで、事業計画の説得力が高まります。
③ 生産性向上や事業成長につながる効果を示す
省力化補助金では、単に作業を減らすだけでなく、企業の生産性向上や競争力強化につながる取り組みであるかも重視されます。設備導入によって生産能力の向上や品質の安定化、受注拡大などが見込まれる場合は、その効果まで含めて説明することが重要です。省力化の結果として企業の成長につながる点を示すことで、事業計画の評価も高まりやすくなります。
《次回第6回公募日程》
公募開始日:令和8年3月13日
申請受付日:令和8年4月中旬(予定)
応募締切日:令和8年5月中旬(予定)
採択発表日:令和8年8月下旬(予定)
まとめ
熊本マーケティング研究所では中小企業省力化補助金だけでなく、ものづくり補助金をはじめ設備投資に関する補助金の実績も多くあります。せっかく補助金が活用できるのであれば、申請書作成をアウトソーシングするという選択肢もあります。
熊本マーケティング研究所では補助金を活用したい事業者様からのご相談も承っております。