コラム

Column

【2023年度 実践マーケティング講座】の振り返り 2023/4/8(土)開催

開催概要

日時 : 2023/4/8(土) 10:30~12:30
会場 : 現代美術館 会議研修室

内容 : 「言語化することですべては変わる」

講師 : 小山田 宗玄(株式会社ジャム 代表取締役)

 

 

実践マーケティングセミナーとは?

勉強会の2023年度の年間テーマは「クリエイティブ」、マーケティングとクリエイティブは切り離せない関係です。クリエイティブの“制作”や“運用”に関する課題解決にフォーカスして、クリエイティブを総合的に学べるカリキュラムとなります。もちろん、座学だけで終わらず、学んだことをその場でアウトプットするので、実践力が身に付きます。他の参加のアイデアを参考にできるので、実践者向けの内容となっています。

 

 

当日の内容

「言語化することですべては変わる」

どんないい商品やサービスでも顧客に届かなければ意味がありません。顧客に届けるにはクリエイティブの力が必要となります。そのクリエイティブをどう言語化して伝えるかを、デザイン業界での豊富な経験と高い技術力で評価を得ている小山田氏から事例・実績を織り交ぜながら学びました。

 

株式会社ジャム
社会との関わり方、人としての生き方、考え方、文化文明に対する姿勢、世の中の価値観さえも、あっという間に変化してしまう、今という時勢だからこそ、常識にとらわれない、しなやかな視点で見渡せるクリエイティブが力を発揮できるフィールドは大きいと信じています。わたしたちは、ビジネスを発展させ、商品とサービスを広め、新しい事業をともに開発するパートナーとして、課題を見つけ、前に進め、アイデアを行動に結びつけるまで一貫してサポートするCreativeBlend Companyです。デザイン、映像プロデュース、企画・開発、マーケティングプランなど、さまざまな分野のクリエイティブを、結果に結びつけるようブレンドし、チームで取り組みます。

 

 

株式ジャムの実績

<CM>
熊本空港リニューアルオープン

西鉄の連接バス

九州電力(オール電化)

メガネの大宝堂

熊本学園大学(入学生募集)

 

冒頭で小山田さんから株式会社ジャムが手掛けた、上記CMを皆さんに紹介してもらいました。熊本空港のリニューアルのCMなどは、直近で流れていたCMで、参加者始め、運営側の熊本マーケティング研究所も、改めてすごい人の講義が聞けるんだと思った瞬間になります。

 

 

クリエイティブディレクターの役割とは

クリエイティブディレクターとは

・ブランディング
・CI/MI開発(商品パッケージ制作など)
・広報・広告
などを通してクライアントの課題解決、社会の問題解決をゴールとして行っているとのことでした。

デザイナー、クリエイターは右脳(センス)と思われがち

デザイナーやクリエイターは小さいころから絵をずっと描いてきて、上手いと思われがちですが、有名な映画監督やCM監督で絵が上手い人はほとんどおらず、つたない絵でイメージを伝えることが多いとのことです。「要は直感的な右脳(センス)があるということが良いクリエイティブを生むとは限らない」と小山田さんはおっしゃていました。

 

 

言語化できないものはデザインではない

「デザインはロジックでなければいけない」、「言語化できないものはデザインではない」と、この講義で重要となる話もして頂きました。「言語化できないものはデザインではなく作品」であり自分の感性のままに描いているものであるとのことです。デザインの中でも1番小さい名刺においても、ロジックが必要であると、以下のロジックを教えて頂きました。

■名刺のデザインを考える上で必要なロジック
<全体のトーン>

会社の規模やミッションの方向性
商品や顔写真を出した方が良いか
逆張りが受け入れられるマーケットか
社会的看板が有効か(ISOやSDGsなど)
社員の属性比率(男女、総合職など)

 

<文字の大きさ/視認性>
名刺を渡す人たちの年齢や属性
渡すシーン(屋外/屋内・昼/夜)
グローバル性(意味もなく裏面が英語になってない?)
デジタルとの親和性

 

<紙の厚さ/印刷技法>
営業が持ち歩く最低枚数
社会信頼性を担保できる厚さ
巨大組織で名刺をおろそかにするのは行政機関のみ

 

例えばですが、社員の属性比率(男女、総合職など)において、女性社員の比率が多い場合は「女性社員が名刺を渡す」ことを意識してデザインを考える必要があるということです。しかし、実際は社長が男性の場合は、自分の感性でデザインを選ぶため、男性が好きなデザインになっており、ミスマッチが発生してます。このように名刺のデザインにも、なぜこのデザインにしたかの「ロジック」が必要になってきます。クリエイターは「カッコいい」ものだけを制作しているわけではないということです。

 

 

言語化することですべては変わる

(1)デザインにおいてストーリーが重要
県立劇場40周年のロゴを制作した時の事例を交えて話して頂きました。
①ロゴのデザインを作成した際に、なぜこのデザインにしたかの「ストーリ―」も一緒にあることが重要

②なぜこの色なのか・なぜこの形なのか・なぜこのフォントなのかなど各項目のストーリーを伝える

③ロゴの良し悪しを判断する時に、個人の主観でデザインが好きか嫌いかで分かれるが、ストーリーがあることで、デザインが好き嫌いで判断されない(形や色に意味があるためクライアントも納得する)

 

(2)企業側にも言葉がないと言葉は作れない
企業側にMission・Vision・Valueが無いや、想いがないと企業のクリエイティブは良くならない、想いなどがあるからこそデザインも言語化できる。

 

(3)瞬時に言葉が出てくる人はなにが違う
自己価値観が明確な(考えの軸がある)人である、それは頭の良い人ということではなく、好奇心があるかなどである。例えば、街を歩いていて看板が変わった時に、なぜこの看板は変わったのかなど、そのなぜを考えて言語化することが、デザインを言語化することに繋がる。またカスタムされたメディアだけでなく(SNSは自分が興味があるものがあがってくる)、ラジオなど、強制的に情報が入ってくるものを近くに置いて置くことも大切であり、視野を広げる努力をする必要である。

この3点について、デザインを言語化することにおいて重要だと小山田さんから教えて頂きました。

質疑応答の時は参加者から沢山の質問が出て盛り上がりました!また、弊社代表と小山田さんによるクロストークも行い、マーケティングとクリエイティブについてお互いの意見を交えて参加者に伝えさせて頂きました。

 

ワークショップ

小山田さんからクリエイティブについて学んだ後、ワークショップを行いました。

■ワーク内容
2人1組でお互いの名刺を確認
① 相手の職種・仕事内容
② 名刺を渡すシーン
③ 名刺を渡す人たちのイメージ
④ いい部分・悪い部分の言語化~悪い部分の改善点

お互いの職種や渡すシーン・渡す人を知ることでその名刺が言語化されたデザインになってるかをアウトプットしていきました。

皆さん学んだことを活かしてお互いの名刺について意見を出していきました!!

 

まとめ

クリエイティブは言語化することが重要です。「ただかっこいいでしょ」ではなく、「なぜかっこいい」かを言語化してロジックにすることが大切になります。

 

次回予告

5月の勉強会は、くまもと起業家ねっとのコラボ企画イベントになります。

日時 : 2023/5/27(土) 18:00~21:00(開場10:15)
会場 : XOSS POINT.
〒860-0047 熊本市西区春日1丁目14-1くまもと森都心プラザ2階

詳細は、こちらのページからご確認ください。