コラム

Column

【2022年度 第6回マーケティング基礎講座】の振返り 2023/3/11(土)開催

開催概要

日時 : 2023/3/11(土) 10:30~12:30
会場 : 熊本市現代美術館 会議研修室
内容 :   マーケティングはラブレターだ

      ~マーケティング会社が実践しているプロモーションの基本~

講師 :岡村 洸斗(株式会社熊本マーケティング研究所)

 

 

 

マーケティング基礎講座とは?

STP分析などの環境分析からマーケティングミックス(4P)まで基礎を学ぶための講座です。参加者同⼠でのワークショップにより、即実践ができる体験型の勉強会となっています。初⼼者向けですが、⾃分以外の意⾒を聞くことで新たな発⾒がありますので、基礎から⾒直したいという⽅、改めて学び直したいという⽅にもおすすめです。

 

 

 

当日の内容

1、プロモーションとは?

マーケティングの全体像
4Pと4C
プロモーションとは?

2、広告と広報について

広告の種類
自社の広告/広報活動の整理(ワーク)

3、費用対効果について

マーケティングファネル
費用対効果とは?
広告/広報予算の整理(ワーク)

4、事例紹介

何の広告でしょうクイズ
自社の広告案を考える(ワーク)

 

この内容で3月度勉強会は行いました。今回のセミナーレビューにつきましてはこの中からいくつか内容を抜粋して皆さんに伝えたいと思います。

 

 

 

1、プロモーションとは

4Pと4Cとは

4P分析とは以下の4つ(プロダクト、プレイス、プライス、プロモーション)を分析することを言います。今回はこの中のプロモーションについて学びます。4P分析は売り手側の視点ですが、4C分析は買い手側の視点になります。

4P分析(売り手側の視点)
Product(製品)
Place(流通)
Place(価格)
Promotion(プロモーション)
4C分析(買い手側の視点)
Customer Vaiue(顧客価値)
Convenice(顧客の利便性)
Costomer Cost(顧客が負担するコスト)
Communication(顧客とのコミュニケーション)

顧客のニーズや要望に基づいて商品やサービスを提供できているか?顧客が商品・サービスを購入、利用しやすいか?顧客目線での販売価格になっているか?売り手側の一方的な広告になっていないか?など買い手側の視点で考えていきます。

プロモーションとは?

最初に「熊本マーケティング研究所」が考えるプロモーションについて参加者に伝えさせて頂きました。

このように売り手と買い手の双方向のコミニケションが必要不可欠であると考えています。みなさん初対面の人にいきなり「結婚してください」いわれて結婚しますか?相手の事を知り、付き合いが深くなり、結婚はその後のプロセスになると思います。しかし販促に置き換えるとこの「いきなりプロポーズ」が増えてしまいます。今日の勉強会のタイトルである「マーケティングはラブレターだ」はこの顧客視点で考えることを指しています。弊社のwebサイトのトップページにもこの「マーケティングはラブレターだ」は載せており大事にしている考え方です。

 

 

 

2、広告と広報について

広告と広報について様々な考えがあるなか、「熊本マーケティング研究所」では以下のように定義しています。

広告(Advertisaing)

商品やサービスを宣伝する為の活動。基本的には有料であることが多い。ほとんどの場合でメディア(媒体)を通じて行われる。

例…新聞やテレビ、SNS広告など

広報(Public Relations)

あらゆる情報発信を通じて企業・組織・個人と、ステークホルダーが望ましい関係を構築する為の活動。

例…社内報、年賀状、SNS運用、イベント開催など

広告の種類について

広告には「プッシュ型広告」「プル型広告」の2種類に分かれます。

「プッシュ型広告」
プッシュ型広告とは言葉の通り、「押しの広告」です。顧客の意思とは関係なく届ける広告になります。

【メリット】
・サービス/商品/ブランドの認知拡大に効果的
・新規の顧客獲得に向いている
・マスメディアとの相性は良い
【デメリット】
・サービス/商品/ブランドの悪い印象につながる可能性がある
・無関心層へのアプローチにもコストがかかってしまう

「プル型広告」
プル型広告とはある特定のニーズを持っているユーザーの行動に対して届ける広告になります。

【メリット】
・ユーザーのニーズが顕在的であるため、比較的成果につながりやすい
・コストは成果報酬型であることが多い
・WebやSNSとの相性が良い
【デメリット】
・そもそもユーザーのニーズが無いと認知されない
・潜在的なニーズを持っているユーザーに気づいてもらえない

この2種類の広告について勉強会ではさらに詳しく話していきました。セミナーレビュでは詳しい話の部分は割愛して、広告の種類の概要のみ紹介させて頂きます。

 

 

 

3、費用対効果について

マーケティングファネルとは

皆さんマーケティングファネルという言葉を聞いたことありますか?3月の勉強会では費用対効果について、マーケティングファネルを基に考えを講義していきました。

このように消費者の購入まで/購入後の意識の遷移を図化したものになります。ファネルの意味は「漏斗(じょうご)」。購買ファネル、セールスファネル、パーチェスファネル と呼ばれることもあります。分かりにくいという方は「消費者行動モデル」を参考にすると考えやすいです。代表的なものは「AIDMA(アイドマ)」や「AISIS(アイサス)」などになります。

もう少し分かりやすくした図を以下に載せます。

このようにプロセスを踏んでいくことが重要です。再度いいますが「マーケティングはラブレターだ」になります。このプロセスを飛ばして皆さんいきなりプロポーズしていませんか?

広告の費用対効果とは?

広告の費用対効果を考える際には、『マーケティングファネルごとにどのような効果があったのか』を検証することが重要です。このようなマーケティングファネルがあった際に皆さんどこで費用対効果をかんがえていますか?1番多いのは広告を出して商談を何人出来たかで考えていませんか?

 

販促におきかえるとこの「いきなりプロポーズ」が増えてしまっています。それでは適切な施策を打てずに失敗しています。「費用対効果はファネル全体で考える」ことが重要です。

例えばですが、広告を出してwebサイト閲覧者が1000人から2000人に増えたとします。しかしwebサイト閲覧者は増えたのにメルマガ登録者数が増えない場合、webサイトに問題があるのではないかと考えます。このように広告の費用対効果を考える際に「ファネルごとでの効果」を見て全体の施策を考えるのが重要です。広告をだしたのに商談件数が伸びなかったでは本当の費用対効果を計ることはできません。

 

 

 

4、事例紹介

この事例紹介では中小企業はどのようにしてマーケティングファネルを有効活用すればよいかを講義していきました。中小企業がマーケティングファネルを有効活用するときに重要なのは「認知を広げる」ことです。では認知してもらうにはどうしたらいいかのか?

 

それは

Frequency (フリクエンシー)※接触頻度を増やしていく
例)Webで見る、SNSで見る

Recency (リーセンシー)※接触間隔を短くしていく
例)新聞に月に1度掲載

この2つが重要になりますがこれでは予算が沢山ある大手企業が有利になります。

 

ではどうすればいいのか?答えは「おもしろ!!で認知と興味を引く」ことです!

「おもしろ!!で認知と興味を引く」広告とはどういうものかという事で事例を紹介して講義をしていきました。参加者みなさん、こんなおもしろい広告があるんだと、とても勉強になったとのことでした。セミナーレビュでは事例紹介は他社様のものになるので割愛しますが、非常におもしろい事例紹介となりました。

 

 

 

ワークショップ

今回の勉強会では上記の各内容の中でワークを行っていきました。セミナーレビュではまとめて記載していきます。

■ワーク①
自社の広告・広報活動を整理してみよう

 発表内容
1,自社の事業内容
2,自社で行っている広告
3,自社で行っている広報活動

ワーク時の写真です。皆さん、自社の広告、広報について改めて考えています。またこれは広告ですか?広報ですか?と質問も飛び交っていました。

こちらが発表内容になります。感想を聞いてみましたが、今まで自社のどれが広告で、どれが広報なのか考えたこともなかったのでとても勉強になったとのことでした。

 

■ワーク
自社の広告/広告予算の整理してみよう

作業すること
1、ワーク①で記載した広告/広報の予算欄を作成
2、自社のマーケティングファネル構築
3、ファネルに広告/広報を当てはめる
4、広告/広報の予算欄に金額を転記

このワークでは発表はしませんでしたが、より自社の「広告/広報」について深堀していきました。ワークで使用したシートを載せますのでセミナーレビュを見られている皆さんもぜひ考えてみて下さい!(セミナーレビュだけでは難しいかもしれませんが…)

 

予算の考え方ですが、人件費も入れて考えるのが重要になります。例えばブログを書くのに2時間かかるとすればその時間単価を計算する必要があります。代表なら自分の時間単価がいくらでこの作業に何時間費やしているから予算はいくらなどになります。

■ワーク③
自社の広告案を考える

考えること
1、ワーク②で記載した広告の中から1つを選択※一番上のファネルから
2、キャッチコピー/本文/画像を考える
【広告の構成要素】
視覚情報 … 文字 写真      (比較的安価)
聴覚情報 … BGM 音楽 映像  (比較的高価)

このワークでは自社の広告案を考えてもらうようにしました、聴覚情報は広告費が高価になりがちなので視覚情報で考えてもらおうとしましたが……時間がたりませんでした。非常に勉強会が盛り上がりワーク③を取り掛かろうとしたら勉強会終了の時間になりました。みなさんの発表をぜひ聞きたかったですが宿題とさせて頂きました。今回多くのワークを行ってもらおうとしましたが、インプットしたことをアウトプットすることでより理解が深まります。また、他の参加者のアウトプットを聞く事もとても勉強になり、より視野が広まっていきます。このワークショップは弊社勉強会の特徴になります。

 

 

 

最後に

以上が3月度勉強会のセミナーレビュになります。当日の勉強会ではここでは記載していないことを沢山伝えさせてもらっています!ぜひこのセミナーレビュを読んで興味を持ったかたは来月の勉強会参加をお待ちしております。ちなみに2023年4月からの勉強会は「クリエイティブ」をテーマに熊本を代表するクリエイティブ界の方にお願いして講義をしてもらいます。今日、紹介したマーケティングファネルについてですが、各段階で問題が分かったとしてもその問題を解決するためにどうしたらいいかは「クリエイティブ」の知識が重要になってきます。どう表現するか?どう見せるか?この考え方や取り組みをどうしているかを「プロから学べる機会」となりますので2023年の4月以降もお楽しみにして下さい!!

 

 

 

次回予告

次回の勉強会は、以下の通りです。

日時 : 2023/4/8(土) 10:30~12:30(開場10:15)
会場 : 熊本市現代美術館(会議研修室)

内容 : 「言語化することですべては変わる」

講師    : 小山田 宗玄(株式会社ジャム代表取締役)

詳細は、こちらのページからご確認ください。